熱中症に注意!
蒸し暑い日が続いていますね。
熱中症の怖さと対策の啓蒙がされるようになって久しいですが、それでも毎年熱中症でつらい思いをしたり、命を落としてしまう方がいます。
私ども建設業界では空調のない現場での作業が多いため、熱中症対策について社内外での周知と情報の共有に力を入れています。
暑いところに7日いると自律神経の反応がよくなり、暑さに対応できるようになるのですが、4日程度涼しいところで過ごすと、体は元に戻ってしまうのだそうです。
そのため、建築現場の場合、暑さになれていない作業1日目から3日目までがもっとも死亡災害が多いといわれています。
これは、もちろんどの人にも当てはまることで、体がまだ暑さに慣れていないこの時期、熱中症で体調を崩してしまう人が多発する原因でもあるんですね。
熱中症で体温が上昇して42度を超えると、脳のタンパク質が変性して、「生たまご」が「ゆでたまご」になったような状態になってしまうのだそうです。
一度ゆでたまごになったたまごは、二度と生たまごに戻ることってないですよね。
想像しただけで身震いする怖さです。
では熱中症を防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか。
テレビやラジオなどでも、こまめに水分の補給をと注意を促しているのをよく耳にしますが、体が一度に吸収できる水分の量はたった130mlなのだそうです。これはコップ一杯にも満たない量です。
ですから喉の渇きを感じてから一度にたくさん水を飲んでも、渇いた体は十分な水分量には戻りません。
喉の渇きを感じる前にこまめな水分補給をすることが大切なのはそういう理由なのです。
また寝ている間にも内臓は活動していて、尿となって排泄されたり汗をかいたりしていますので、寝る前と起きてからコップ一杯の水を飲むことも大切です。
朝の水分補給が足りないまま暑いところに出てしまうと、体が危険な状態になってしまうかも知れません。
暑いときの冷水はとても美味しく感じる者ですが、常温の飲み物のほうが体への吸収がよいそうです。
冷たい飲み物や食べ物ばかり摂っていると消化器官が弱ってしまったりもしますので、できるだけ常温の飲み物を摂ることも心がけたいところです。
体温が上がってしまうと、体温を下げようと血管が広がり、血圧が低下して、それによる命の危機にもつながります。
また、体温よりも高い気温になったときはできるだけ涼しいところで過ごすとか、頸部やわきの下に保冷剤や氷を当てるなど、体温を下げる行動も大切になります。
自分だけでなく、家族や職場などで周りの人の変化にも敏感になって、お互い気を付けていければ最悪な事態を避けることが出来るかもしれません。
元気に暑い夏を過ごしましょう。